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アガリ症を克服せよ

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アガリ症を克服せよ

社長になると決意して以降、アイデアを出し続けるも「これだ!」というアイデアは出ないまま、私は大学に入学。大学に入るまでの私は、とてもおとなしく、人前で何かをしゃべることなどは決してできないような子でした。けれど大学に入学したとき、ふと、このままでは社長になれない…と思ったのです。社長になるには「人に“伝える”ことが大切」「人前でしゃべることができないのは、とてもネックになる」と感じ、憧れていたバンドサークルへ入部することを決意。というのも、大学では新しいことにチャレンジしたいという思いと、小さい頃からとにかく歌うことが大好きだったからです。大好きなことであれば、アガリ症をきっと克服できるはず。バンドサークルへの入部は、私にとって“人前で何かをすること”の、リハビリのような意味も持っていました。

 

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入部した頃は、それはひどい出来だったものの、4年も過ごすうちに、人前にかろうじて立てるようにはなりました。さらにラッキーにも、歌で仕事をもらうという経験もしたのです。私が通っていた大学のサークルでは、毎年自分たちで曲を作り、録音し、CDを作るというイベントがありました。その録音をお願いしている会社の方から、歌の仕事の依頼がきたのです。この依頼がきたとき、自分の力でお金を稼ぎ、会社を作ると決めていた私は「もしかしたら、歌で生きていくのかしら!」と得意の妄想を広げます。妄想の中の私は戸惑いながらも成功ロードまっしぐら。その妄想を信じ、私なりに精一杯練習をして挑んだのですが…。

 

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録音ブースに入って歌う。歌い終わってブースから外に出ると、クライアントは黙って首を横に振ります。もう一度歌う。でも同じ。これが延々と繰り返され、なんとか依頼頂いた5曲を歌い終えるものの、現場の空気の重さから、求められていた仕事が満足にできていないことは伝わってきました。私は好きで歌うことと、クライアントに求められていることを理解し、それを提供することは大きく違うと知ったのです。妄想とは裏腹に私には歌の才能はないと気づかされました。同時に、歌もアクセサリー作りもそうでしたが、私は表現者としてよりも「面白いビジネスの仕組みの方が萌える」ということに気づいた時でもありました。とにもかくにも、私は4年間のバンドサークルでの経験を通し、なんとかアガリ症を克服することができたのです。 蛇足ですが、数年後、姪っ子が聴いていた教材に、その時録音した私の歌が入っていたのには驚きでした。



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